
ジャック・セロス。その名を聞くだけで、シャンパーニュ愛好家は気分が高揚すること間違いなしです。僕も漏れなくその一人。
ホテルが併設されていました。
いつか泊まってみたいなぁなんて考えながらホテルを横目に歩いていくと醸造所に到着。この時点で感無量です。

扉が開いていたので中に入ったところ、アンセルム・セロス氏が・・!

アイドルなんです・・はい。オーラさえ見えました。
そりゃーもう、人気なので世界中からの訪問希望が多く、1組ずつ対応なんてしてたら終わりません。
世界各国から来たゲストと一緒に醸造所を見学させていただきます。
アンセルム氏が入り口でジャック・セロスの歴史を話してくれました。

ジャック・セロスはアンセルム氏の両親が1949年に創業し、1964年にワイン造りを開始。1976年アンセルム氏はボーヌの醸造学校からドメーヌに帰り、ワイン造りが 始まりました。
ジャック・セロスはコート・デ・ブランのグランクリュの4地区であるアヴィズ、クラマン、オジェ、メニル・シュール・オジェにシャルドネの畑を7.3ha、アンボネィ、アイ、マルイユ・シュール・アイの3haを所有。8.3haの畑は54の区画に分かれており、平均樹齢は55年、その大部分は1922年に植樹されています。
ブドウの栽培に関しては日本の農学者である福岡正信さんに影響を受け、できるだけ人的介入を控えるという栽培方法に徹しているとのこと。醸造に関しては奥で話そうということで、移動しました。

整然と並べられた樽が!
醸造は1986年頃から木樽での醸造を始め、1993年には収穫したブドウを全て木樽で醸造するようになったそうです。ベースワインは一次発酵に228Lと400Lの木樽を使用。新樽率は10%。平均樽熟成期間は1年、その後ステンレスタンクに移されて、1~3年の熟成後にボトリング。発酵には自生酵母を使用。ボトリング時のリザーヴワインの比率は50%前後、リザーヴワインは過去4ヴィンテージをブレンドしたワインを使用するそうです。

ルミアージュ、デコルジュマンは全て手作業とのこと。

樽のふたはあえてギュッとは閉めないで軽く隙間を開けて空気に触れるようにしているそうです。樽に入れた時も普通はウイヤージュ(樽にワインを補充すること)して、空気に触れさせないように造るのが一般的ですが、アンセルム氏はある程度隙間を開けて熟成させるとのこと。ウイヤージュは年に一回のみ。完璧な年は綺麗な薄い産膜に液体が守られているので何もしないそうです。なんだかジュラ地方のヴァンジョ―ヌみたいな造り方ですね。表面から酢酸、ヴォラティル(揮発酸)がでてきたらバトナージュをして混ぜてしまってエッセンスとしてしまうとのこと。アンセルム氏は酸化熟成のワインを好むのでこのような造り方なのですね。歩いていると、フードル(1,000リットル以上の容量を持つ大型の木樽)が。

フードルでの熟成期間が一番長いそうです。なぜならフードルの方がワインにストレスを与えにくいから。
『ワインを狭いところにいれてしまうと窮屈でリラックスできない、人間も一緒でしょ?』とアンセルム氏。

テラコッタやセラミックも使用しているそうですが、あまりうまくいってないそうです。『君たちは日本から来てるんだから杉の木を使ってワインを造ったら面白いんじゃないか?』とも話されていました。
自由な発想をするアンセルム氏ならではの考え方ですね。アンセルム氏に色々な造り手が相談にくるそうですが、アンセルム氏はこういっているそうです。
『完璧じゃないワインが完璧なワイン、完璧なワインはスーパーのワインだ。君たちはもっと自分たちのアイデンティティを出してほしい』
誰もが良いというようなワインを造るというよりは誰にも似つかない個性を持ったワインが素晴らしいという考え方。何かを目指しているわけではなく自分が造りたいワインを造る。心をギュッと掴まれました。

1、イニシャル・ブリュット23
2、ヴェルシオン・オリジナル・エクストラ・ブリュットNV
3、ロゼ・ブリュットNV
4、シュブスタンス・ブリュットNV
5、リューディ・マルイユ・シュール・アイ・ス―・ル・モン・エクストラ・ブリュットNV
素晴らしい経験をさせていただきました。
最後にパシャリ。

折角なので併設されてるレストランでランチ。
もちろんジャックセロスをみんなで飲みました。

その夜は再びパリのヤンヤン宅。
ヤンヤンには何から何まで本当にお世話になりました。
福岡に戻ってきた時はしっかりお礼をさせてくださいね!



