柳田酒造

柳田酒造がある都城市は、宮崎県の南西端、古くは薩摩藩の領地でした。宮崎と鹿児島の両方の文化が流れ込み、地の利を活かしながら独自の文化で発展を遂げた「農林畜産業」の街です。

北西は霧島山、東は鰐塚山系に挟まれた都城盆地は、高温多湿、発酵に適した土地柄。街の中央を流れる大淀川の支流、庄内川にかかる「関之尾滝(せきのおのたき)」は「日本の滝百選」の一つ。地下には、霧島山系や滝部から湧き出る豊富な湧水が溜まり、清らかな水を大量に使う焼酎造りには、とても恵まれた場所です。

焼酎造りに使う主な素材は、麦・米・芋・水。どれもこだわり抜いた稔りです。

「ミヤザキハダカ」は宮崎在来種の裸麦で、品種改良がなされていない希少種です。戦前、宮崎県内で一般的に栽培されていた在来種ですが、昭和の終わりとともに絶滅に近い状態で、平成19年からこの幻の麦を復活させるべく柳田酒造と協力農家の皆さんで奮闘して育てた思い入れの強い裸麦です。

米は「み系358」という品種で、宮崎で契約栽培される「池内米」を使用します。現在宮崎県内でのみ作付けが許される新品種で、山田錦に近く粘り気が少ないのが特徴です。

芋は、「黄金千貫(こがねせんがん)」を使います。この芋は醸造用品種で、でんぷん含有量が多く、ホクホクした食感です。一般的な食用芋に比べると甘みが強く、コクがあるのが特徴です。

ホームセンターなどで材料を購入し自身で改造した柳田酒造の蒸留器。

焼酎業界のエジソンとよばれる柳田さんが魔改造した蒸留器によって生み出される多彩な味わいの焼酎達は多くの人を虜にします。

この蒸留器の前に立った時の柳田さんの熱量はまるで人が変わったようです。

上質な焼酎には、大量の上質な水が必要です。蔵の中央には、代々受け継がれた井戸があり、当社の敷地内でもっとも大切な場所です。この井戸は、地下100メートルから150メートルの岩盤をくり抜いて作られており、清らかな地下水を汲み上げて焼酎を造ります。


焼酎は、素材の変化と仕込み方法によって味と香りのバラエティが無限大に広がる「いきもの」のような飲み物です。その一つ一つの素材にこだわって、素材の誠実さを感じていただける焼酎を丁寧に造っています。