ワインを嗜む。ひと昔前だと、ちょっと斜に構えた、難しいうんちくがいっぱいの玄人向けのイメージがあったかもしれません。
僕たちも驚くようなスピードでワインを取り囲む環境が変わり、今ではさまざまな料理に合わせ、家庭で気軽にワインを飲む機会が増えてきています。
中でも自然派ワイン(ナチュラルワイン)の登場は、その価値観を自由に解き放ってくれたように感じます。
もちろん、こうやった方が美味しく飲めるという変わらぬ作法はあります。けれど、好みの味や飲み方は千差万別であっていい。
そこに僕らの知識や情報、時には熱いパッションも少しだけ、みなさんのワインに関する「?」を解きほぐすお役に立てたら。そんなコンテンツです。

立ち話を横耳で聞いているような、軽い気持ちでお読みください。
とどろき酒店 本店、しゅがーこと佐藤がさまざまなシーンの問いにお答えします。
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【第1回】 「ナチュラルワインって美味しいの?」
これは直球の質問ですね。1回目から、主題です。
自然派だから好きなのか、好きな味が自然派なのか。
そもそも「ナチュラルワイン」って何? 他のワインと何が違うの?お店でもよく聞かれる質問です。
簡単に説明すると、ナチュラルワインはブドウの栽培において人為的な介入を極力行わないことに加えて、ブドウをつぶしてワインに変える「醸造」においても同様に介入を極力排したものです。限りなく「ブドウありのまま」。過剰なフィルターがないため、造り手の個性やその土地の色がダイレクトに伝わる味わいのものが多いともいえますね。
僕がナチュラルワインに魅力を感じるのは、まさにこの個性。
みなさん、「推し」っていますか?
好きなアーティストでも、漫画のキャラクターでも、動物でも。なにか「これには目がない!」という「推し」があるんじゃないかと思います。僕にとってナチュラルワインは「推し活」に近いイメージなんです。ナチュラルワインの造り手、その人柄はワイン同様に個性であふれています。

ブドウのポテンシャルを最大限まで引き出すワインづくりを目指した結果、ワインの品質を管理する機関と真っ向から対立する造り手。
大企業でコンピューターエンジニアをしていたのに、ナチュラルワインの味わいに魅せられてエンジニアを辞し、あれよあれよとワイン生産者にジョブチェンジした造り手。
パリのビストロでナチュラルワインを紹介する仕事をしていたら、好きが高じて自分でもワインづくりを始めてしまった造り手。
福岡の酒屋がワインづくりを始めた…そう、我らがボスだってそのひとり!
ブドウの持つポテンシャルを信じて毎年毎年生み出すワイン。もちろん自然な農法・醸造で行うため、年によってはブドウが全くの不作だったり、発酵が不安定に進んでしまったりと、さまざまなアクシデントもあります。
ただ、一度でもその造り手のワインで感動してしまうと、「もう一度あの味に出逢いたい」という一心で追いかけてしまうんですよね。好きなアーティストのライブのために遠征する感覚と変わらないのかもしれません。
「美味しい」「また飲みたい」と感じられる「推し」のワインは、一人ひとり違っていいし、もちろん自然派だけにとらわれなくていい。
自然な畑に、哲学を持って取り組む造り手に、その背景まで丸ごと味わうナチュラルワインに少しでも興味を持ったら、「ナチュラルワインって美味しいの?」から始まるワインの道しるべ、一緒に探っていきましょう。
その問いへ答えを出すための、小さな気づきをこのコンテンツで届けていけたらうれしいです。
次回は「ナチュラルワインは二日酔いしない?」の真相を、佐藤の体感でお伝えします。
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