【開催レポート】飲食店様向け「永山本家酒造場勉強会」を開催いたしました!

とどろき酒店では久しぶりとなる、一つの蔵にスポットを当てた飲食店様向けの日本酒試飲・勉強会を実施いたしました。
今回お迎えしたのは、山口県宇部市にて「貴(たか)」を醸す永山本家酒造場の5代目蔵元・永山貴博さん。
蔵のこだわりやストーリーをじっくりと伺いながら、テイスティングや質疑応答を行う、非常に濃密で充実した時間となりました。

「貴」を醸す、永山本家酒造場とは
明治21年(1888年)創業。秋吉台を源流とする厚東川の地下から汲み上げた「中硬水」を使用し、食事に寄り添うキレの良いお酒を醸す酒蔵です。
醸造アルコールを一切使わない「純米蔵」であることはもちろん、近年特に力を入れているのが「自社での酒米栽培」です。
永山氏がかつてヨーロッパのワイナリーを視察した際、目の前に美しいぶどう畑が広がる風景に深い感銘を受けたと言います。
「日本酒造りにも、こういう風景がほしい。そして、それは絶対にできるはずだ」
その強い想いから、自社での米作りがスタートしました。
「自分たちの土地でできたお米でお酒を造ってあげる。それこそが“地酒”の存在理由であり、その土地の原料で造るからこそ地酒である」という永山さんの言葉には、日本のテロワール(風土)を体現する覚悟が詰まっていました。

・テイスティングとおすすめのペアリング(全4種類)
勉強会では、蔵のこだわりが詰まった4種類を順番にテイスティングし、それぞれの味わいや飲食店様でのメニュー提案に活かせる料理との相性を学びました。

① 貴 濃醇辛口80(日本酒度: +12)
味わいの特徴:低精米(精米歩合80%)ならではの、お米本来の力強いコクと濃密な旨みがガツンと広がります。日本酒度+12の超辛口でありながら、最後はさっぱりとした余韻を持っています。
おすすめの料理:天ぷら、唐揚げ、アジアンフード(油切れの良さとスパイスへの相性が抜群です)

②貴 特別純米
味わいの特徴:爽やかな酸味と米の旨みが広がり、華やかな香りが抜けていきます。最後はさっぱりとした余韻で、まさに「料理全体を優しくまとめる辛口」です。
おすすめの料理:和食メイン、青魚、牡蠣

③ 貴 スパークリング 山口県産 山田錦
味わいの特徴:山田錦の綺麗で上質な旨みと、きめ細やかな泡の刺激が心地よく調和した爽快な一本です。
おすすめの料理:ゴーヤなどの夏野菜の炒め物(独特の苦味や香ばしさを、泡と酸味が引き立てます)

④ 貴 純米大吟醸 ドメーヌ
味わいの特徴:自社栽培米(ドメーヌ)のポテンシャルを最大限に引き出した最高峰の造り。気品のある穏やかな香りと、透明感のある滑らかな口当たり、心地よい余韻が長く続きます。
おすすめの料理:お刺身、焼き魚(繊細な素材の味を、お酒の綺麗な旨みが上品に包み込みます)

※下記写真より左から順に

・「貴」が目指す姿
質疑応答の中で、改めて「貴とはどんなお酒か」という核心に触れました。
永山さんの目指す酒造りは、
「スルスルと飲めてしまい、気がつけば1本空いているようなお酒」
「一晩で一本空けてしまうお酒」
「お酒単体で完結するのではなく、ぜひ飲食店様の素晴らしいお料理と一緒に楽しんでいただきたい」という熱いメッセージをいただきました。

・最後に
今回の勉強会を通して、私たちスタッフも「貴」の味わいの捉え方や、その背景にある深いストーリーを改めて五感で実感することができました。飲食店様にとっても、お店でお客様にストーリーを語る上でのヒントがたくさん詰まった時間になったのではないでしょうか。
ご参加いただいた飲食店の皆様、そして素晴らしいお話を聴かせてくださった永山さん、本当にありがとうございました!


永山本家酒造場

山口県宇部市に蔵を構える「永山本家酒造場」。 永山本家酒造場は1888年創業の酒蔵。 目の前を、カルスト台地として有名な秋吉台から瀬戸内海へと流れ込む厚東川が流れ、ミネラルが豊富なその水で日本酒を仕込んでいる。

ヨリ

お酒と音楽(JAZZ)と散歩で成りたってます。
休日はレコード屋を回った後、一人呑み。帰宅時に購入したレコードを度々忘れるのが日課です。