(vol.1からの続き)
サトウキビを搾る手を止め、うんまか糖さんが販売する黒糖が完成するまでの工程を見学させていただきました。
搾りたてのサトウキビジュースが黒糖に変化していく製造過程はとても印象的でした!!
まずは搾ったサトウキビジュースから灰汁を取り除いたものを、大きな釜で撹拌しながら熱します。
この時の砂糖の温度は150℃ほどになっているそうですが、田中さんは定期的に味見をしながら止めるタイミングを見計らっています。

そして釜で炊いたサトウキビジュースを大きなボウルに移して、田中さんたちがボウルの中でドロドロになっている砂糖を一気にかき混ぜはじめます。

2分ほど混ぜ続けると液体だったはずの砂糖が、突然ふわりと膨らみます。

まるで生き物のように形を変えたかと思うと、次の瞬間、空気が抜けた風船のように一気にしぼみ、気づけば黒糖が完成していました。
その一連の変化はあまりにも衝撃的で、その場にいた皆から驚きの声が上がっていました。
その後テーブルの上に広げて、温度を下げながら細かくしていくことで黒糖が完成します。
出来立ての黒糖をいただきましたが、ほんのり温かくて優しい甘さが疲れた体に最高でした。
正直、文章で表現するのに限界を感じたので写真や動画を多めでお伝えしましたが、もし機会があれば一度は実際に見てほしい光景です。

サトウキビの収穫から搾汁、黒糖の製糖の様子の見学を終え待ちに待ったお昼の時間!
うんまか糖の皆さんが無農薬栽培されているお米のおにぎり、お味噌汁、お漬物、そして枕崎産の鰹の藁焼きなどの贅沢な昼食をご用意していただきました。

最高の昼食には最高の飲み物が必要だということで、陽平さん直々にACOU RUMのソーダ割を作っていただきました。
疲れた体に流し込む1杯は格別でした!

昼食後は搾ってタンクに詰めたサトウキビジュースをトラックに載せて蔵に戻ります。
この日搾るサトウキビジュースの目標は1000Lでしたが、最終的になんと1500Lも搾ることができました!
蔵に戻ると早速仕込みに移ります。
仕込みタンクから立ち上る甘く青い香りに包まれながら説明を受けます。
タンクに移したサトウキビジュースの糖度はこの時点で19度ほどありますが、円滑に発酵が進む糖度である15度ほどになるまで、蒸留器でお湯に変えた仕込み水を加えていきます。
糖度が定まったところで、参加者の皆さんと美味しいラムが完成することを願って一杯ずつラム酵母を添加していきます。
下記画像の白濁した液体が、サトウキビジュースにラム酵母を溶かしたものです。

ラムの原料であるサトウキビは糖度が高いため、焼酎用酵母を使用しても糖度の高さに耐えられずにうまく発酵が進まないことがあるそうです。
そこで高い糖度に耐えられる「ラム酵母」を仕込みに使用します。
この「ラム酵母」を使用した時の発酵温度は40度まで上がり、そこから徐々に温度が落ちていきます。(通常の焼酎酵母は26~30度くらい)
仕込みはじめの段階から焼酎の仕込みとの違いが大きいので、発酵をコントロールするための高い技術が必要になります。
このラム造りの経験をもとにして、ラム酵母を使用して造られた焼酎が「薩摩の誉 THE RUM YEAST EDITION」。綿あめの様な甘さと香ばしさとまろやかな口当たりが人気で今後のリリースが楽しみな商品です。

今回私たちが仕込んだラムは順調に発酵を終え、既に蒸留も終わっています。
ですが、すぐに発売するというわけではなく、樽で何年か寝かせる予定とのことなので今後のリリースが楽しみです!
いままでは全くと言ってもいいほど知らなかったラムの世界。
原料となるサトウキビに実際に触れ、生産者の方々と言葉を交わし、全国各地から集まった参加者の皆と造り手の現場を体験したこの一日は、ラムを好きになるのに十分な時間でした。

実体験に勝るものはないと思わせてくれた今回の指宿訪問。
サトウキビの魅力や生産者さんの魅力、そして指宿の風土を表す国産ラムの魅力を新たに知ることで、一本のお酒に込められた時間や労力、そしてそのお酒にかかっている人の想いの大きさを実感することができました。
今回のアグリコールラム製造体験で得たことを大切にしながら、お酒をご提案する際には味を伝えることはもちろん、その背景にある指宿の風景や人々の繋がりをしっかりと伝えていきたいと思いました。
大山甚七商店の皆さん、うんまか糖の皆さん、貴重な体験をありがとうございました!!!




