クロ・デュ・テュエ・ブッフ

クロ・デュ・テュエ・ブッフは、歴史をひも解けば、中世の頃レ・モンティル村にすでにあった6haほどの畑にまで遡ります。テュエ・ブッフのワインは、当時のフランソワ 世と女王クロードのお気に入りのワインで、その高い評価はヘンリー3世の時代の文献にも残されているそう。その畑を1990年ジャン・マリーが引き継ぎ、その後ティエリが加わり、1994 年に兄弟でドメーヌ「クロ・デュ・テュエ・ブッフ」を立ち上げました。
ドメーヌ立ち上げ前から彼らはすでにワインに関わっていたが、以前はそれぞれ別々の場所で個々にワインを学んでいた。ジャン・マリーは数年間シャンパーニュで研修し、ティエリはボルドーで2年、マコンで1年醸造の学校に通い、再びボルドーに戻り、サンテミリオン地区のプルミエ・グランクリュ「クロ・フルテ」で1年の研修、その後カナダでコマーシャルの勉強をし、帰国後は4年間南仏バンドールの「ドメーヌ・ド・ラ・トゥール・デュ・ボン」での研修と、多岐にわたっている。

1999年に、ティエリがネゴシアン「ティエリ・ピュズラ」を起ち上げ以降、ティエリはネゴスとドメーヌの両方を管理する多忙な日々を送ることに。
2014年、近々訪れる兄のジャン・マリーの引退やネゴスの共同経営者ボノームの独立を考え、ティエリはネゴスから手を引き、クロ・デュ・テュエ・ブッフ一本に専念し現在に至る。

ヴァンナチュール業界では、超ベテランのトップに君臨するピュズラ兄弟。現在ドメーヌは兄のジャン・マリーとティエリ・ピュズラ、そして正社員2名の4人で管理している(季節労働者数人が常時手伝いに入る)。
控えめな兄のジャン・マリーと、やんちゃで社交的な弟ティエリの性格はまるで正反対だが、両者の息はぴったり合っている。好奇心旺盛なティエリは、ネゴスをやめてできた時間を使い、現在はドメーヌの仕事と並行して世界のワインの発見と開拓を精力的に行っている。なお、近年ジャン・マリーは引退し、ティエリーの娘ゾエが父に協力している。