20数年前にフランス コート・デュ・ローヌ地方の「ダール・エ・リボ」を訪ねてからナチュラルワインの世界にすっかり引き込まれてしまった。
あの頃の彼らのワインは気難しい日もあれば、時に饒舌な日もあったり。でも、スルスルとした飲み心地の良さと素直な果実の美味しさに魅了された。
今年リリースとなった2023年のセ・ル・プランタンもそんな1本。
太陽の強さと堅牢なタンニンが印象的だった2022年と比べると今年はずいぶん表情が柔らかい。開けたてから気軽に楽しめる親しみやすさがある。
プラム、スミレを思わせる紫色の果実、ほのかなローズマリーのようなハーブの爽やかさ。
ジューシーなボディをピチピチでクリアな酸がキュッと全体を引き締める。
ブドウの品種はシラー。そう聞くと、濃くて力強いワインを思い浮かべる人も多いけれど、このワインは少し違う。素朴で、しなやかで、どこか品がある。
ああ、これがダール・エ・リボのシラーなんだよねーと一人納得しながら飲みすすむ。
ふと思い出したのが、旅の相棒であるトランク。こちらも20年来の付き合いだ。
訪ね歩いたワイナリーのエチケットを貼っているのだけど、その中にセ・ル・プランタンもあった。
ヴィンテージは2000年。
ダール・エ・リボもトランクも随分長い付き合いではないか。
キャリアを積み重ねた彼らはあと数年で引退するとか。
少し寂しいけれど、その時まで変わらず飲み続けようと思う。




