華やかな舞台に立つプリマドンナは、一夜の喝采のために何年もの歳月を積み重ねる。声を磨き、感情を育て、一曲一曲に人生を重ねながら、最高の瞬間を迎える。
ヴィータシュタインが造るプリマドンナもまた同様である。
ワインにとっての『最高の瞬間』とはワインのコルクが抜かれる瞬間だ。
その最高の瞬間の為に影ながら努力をしている1人の女性がいる。
そう、我らがワインチームの長、おおつぼだ。
一般的なワインはラベルが完成された状態で届くのだが、プリマドンナはラベルにプリマの絵だけ描かれていてる。
そして、ボトルとは別にワイナリーで採れた草花を押し花にして作られたシールのシートが届き、その押し花を一枚ずつラベルに描かれているプリマの衣装に貼って完成する。
要するに今までおおつぼが人知れず、地下の倉庫で1人でせっせと1本1本着せ替え人形のように大量のプリマドンナに押し花を貼っていたのだ。
みんなの笑顔の為にコツコツと。
そんな姿を想像しながらプリマドンナを飲んでみる。
マスカットや白い花、洋梨、青りんごの香りがふわりと漂う。
口に含むと爽やかで軽快な味わいと心地良い酸。
余韻に少しの柑橘類の皮のニュアンス。
やはり美味しい。
歴史や背景を知って飲むワインはやはり格別だ。
おおつぼの努力に拍手喝采。




