イタリア、トスカーナの夫妻がつくる赤ワインに初めて心を撃ち抜かれたのはいつだっただろうか。
2011,2016年あたりのヴィンテージのサンジョヴェーゼ種でつくられていたワイン、今はその区画のブドウは全て抜かれてしまいもはや幻となってしまった。
そんな郷愁を抱きながら久しぶりに飲んでみよう、と開けた写真のワインは比較的樹齢の若い樹齢のブドウを中心に構成された新しい赤ワイン。
少し熟成の時間を要する彼らのワインの中では比較的早くから楽しめるような位置づけ。
確かに、香りは「いつも」の香りとは少し異なる。
熟成させた彼らのワインは熟成バルサミコのような艶のある甘酸っぱさとしみじみ馴染むような旨味、というイメージだが、このワインはどちらかというとフレッシュ。摘みたてのカシスを絞ったようなジュース感のある香り。
心の中にほんの少しだけ、あっ、やっぱり変わってしまったのかな…という思いが浮かんだその数分後。
次第に開いてきた香りはプラムやデーツ、紫色の花の香り。
ああ〜、これこれ。
やっぱりこの艶っぽさはブドウが変わっても感じられるんだなと。
若々しさがありながら余韻にかけてはやっぱり変わらない落ち着きと色気。
改めてこの造り手がつくるワインを追いかけたいと思った夜でした。




