もとココ・ファーム・ワイナリーの矢野さん夫妻とお子さん3人が営むフェルム36(サンロク)。矢野さんが長野県大町のポテンシャルに惚れ込み、2014年に移住して2017年ヴィンテージが初リリース、2019年ヴィンテージから自家醸造がスタートした年間生産本数4500本ほどの小さなワイナリーです。
矢野さんと私は2012年からご縁があり、ファーストヴィンテージから毎年飲んでいますが、もっともっとたくさんの人に知ってもらいたい(もらうべき、飲まないともったいないんじゃないかと思う)ワイナリーのひとつです。
矢野さんが自分でワインを造ろうと決めた大きなきっかけのひとつが、岩見沢市の中澤さん夫妻の混醸白「クリサワブラン」への「憧憬」だったそうです。この「ルメルシマン・グランブラン」も自社白ブドウの混醸ワイン。品種の個性が互いを補完し合い、高め合い、総体としてテロワールが表現されている、矢野さんお気に入りのスタイルのワインです。
グラスに注いですぐに香りが広がる広がる…。リンゴやレモン、オレンジ、桃、洋梨、ほんのりハーブ。抜栓直後からワインは既に開いているのですが、少し時間がたってくると熟したフルーツの香りや蜜、クレームブリュレのような甘い香りもどんどん感じられるようになります。まずはこの香りをかいでほしい…。すーごいいいにおいーと語り合いたいです。
飲んでみると、香りに感じられたフルーツの、いろんな味わいがします。果実味豊かどころではなく、そのもの、という感じ。そしてそれがまた瑞々しくて酸がきれいで、ちょっとまって、もう一回、もう一回と口に入れたくなります。フレッシュでリッチ。余韻も長い。やっぱり飲まないともったいない。そう思わずにいられません。
 
 
           
          
 
                          
 
                          
 
                          
 
                          
