ラ・ボエム

かつてのパトリック・ブージュは、ワインの世界に関してはアマチュアで、休日にワイン・ショップや極たまにワイナリーの訪問をするくらいの関心しかなく、自らワインを作ることなど考えも及ばなかったそう。その彼が人生を大きく方向転換するきっかけとなったのが、たまたまパトリックの当時付き合っていた彼女に紹介されたピエール・ボージェとの出会いで、以降ピエール・ボージェのガイドの下、自然派ワインの世界にどっぷり足を埋めることとなりました。

IBMでコンピューター技師の仕事を持つ一方で、自ら20アールの畑を借り、片手間だが週末と休日を利用して自分のワイン作りを開始しました。分からないことは常にピエール・ボージェからアドバイスをもらいながら、6年間は経験を積みつつ、表向きにはなりを潜めていたそう。

それが2002年までの話。2003年に彼はワイナリーとして独立することを決意した後は、IBMでバイオの研究システムをつくる優秀なプログラマーだった地位を捨て、午前中だけ仕事をする契約社員に格下げするよう願いを出し、以降1.5haの畑を買い、教会の敷地内にある昔のカーヴを借りて2004年に正式にドメーヌ・ラ・ボエムをスタートさせました。

現在はオーナーであるパトリック・ブージュが 1 人で1.5haの畑を管理しています。彼の所有する品種は、赤のガメイ・ド・オーヴェルニュの1品種のみで、樹齢平均は60〜100年です。ナチュラルな赤ワインを仕上げることももちろんですが、当時から彼は赤を作るのと同じくらいペティアンを作ることに興味があり、 修業時代は「納得のいくペティアンナチュレルを作るまで、独立はしない」と5年間は試行錯誤を繰り返していたといいます。

畑もビオロジック農法こだわり、除草剤、殺虫剤を一切撒かない。ブドウの収穫量も、毎年シャプタリゼーションの必要のない糖度の乗ったブドウを作るために、30hL平均に収める。2007年から1ha分のシャルドネの畑を入手し、初めての白ワインの醸造に挑戦する。彼のイメージする白ワインはもちろんピエール・ボージェの濃厚なスタイル、そして彼の理想のワインのひとつでもあるクロード・クルトワのワインです。